やっさんドマイナー祭りはじめます。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
こっちにあげるのわすれてましたすいません・・・
二十代も後半になれば、己の性癖も確信めいて分かってくるというものだ。家康は「ワシは何かと一夜の過ちを犯しやすい」と政宗に告白した。
政宗は頬を歪めた。家康が妙に落ち着いた感じで言うのも一因だろう。
口笛を吹く。
「そいつは面白ぇじゃねぇか」
本当に面白かったらしい。続けろとばかりに姿勢を直す。政宗の絡みつく視線から逃れるように家康は一瞬目をそらしたが、はぐらかしたりしたら余計に酷いことになると分かったのだろう。
「迫られると断れないからな」
「アンタらしいな」
そう口は三日月を描くが、政宗の隻眼の奥が笑っていない。この男はひねくれ者で遊んでいるように見えるが、根は 真っ直ぐで情熱家だ。時々似合わないくらいに夢見がちな事も言う。
家康は話を続けようか迷った。恐らく独眼竜は好まない話だ、そう思ったからだ。
「・・・」
二十を越えた頃から自覚している。
自分は、閨に関して酷く淡白なんだと。
両手に余るほどの男達と夜を過ごせるのではないか。酔った勢いは言わずもがな、行きずりもあったし、機知との再会がなし崩しなんてこともあった。人の良さに付け込まれて弄ばれていると言われるかもしれないが、そんな感覚は全くといっていい程―――ない。
「どこから話せば、どこまで話していいんだろうな・・・」
家康はきつく眉間にしわを作った。
さっきまでの自分は、さぞや虚ろな顔をしていたのだろうと嘆きながら。
「初めは元親だ」
「Ha,やっぱりな!!高校ン時だろ?hum?」
「やはりバレていたか?」
「そりゃあんだけあからさまに動揺しあってたらバレるっつーの」
「まさか童貞より先に処女を失うとは思ってなかったからなぁ」
これには政宗が爆笑した。委員長までやっていた優等生の家康の口からまさかそんな言葉が自然と飛び出してくるとは思っていなかったからだ。
「アンタ馬鹿だよな」
「馬鹿だよ。何せ事に及んだ理由が『ガチホモのふりしてラブホに乗り込んでやろうぜ』だからな」
「ハハハハハッ、Impressed!!恐れ入ったぜ!!」
政宗は笑い転げる。家康もおかしくなってきたのかくつくつと肩を揺らした。
「次は大方石田あたりだろ?」
「・・・。・・・いや、三成は3人目だ」
「嘘だろ?」
「本当だ。何せ再会したのは大学卒業してからだからな」
「じゃあ間に誰が入ってるんだ?」
「えっとな・・・」
かなり言うのが憚られるのか家康はごにょごにょと喉の奥で言葉を転がす。仕方ないので政宗が近づけば、そっととんでもない名前を耳打ちされた。
「嘘だろ?」
「・・・本当だ」
「嘘だろオイ!!?」
うわ、信じらんねぇ。マジなのか!?ははは、お前が言うとMAJIって感じだな、はぐらかすんじゃねぇ家康!!なんて、それこそ今話題にしている年頃の様に政宗と家康ははしゃぐ。
「聞くんじゃなかったぜ」
「貞操がないと、軽蔑するか?」
「いや・・・いや・・・」
葛藤を振り払うかのごとく政宗は頭を振る。時々懐疑の眼差しで家康を見るが、やはり汚れを知らぬような顔に見える。非常に長い付き合いにもかかわらず、ちょっと信じられなくなってしまった。
「はー・・・」
いい加減、上がりきっていたテンションを自覚したのか、家康ははにかむような顔を二三回瞬きすることで無表情に近づける。
「まあ、あとは・・・まあって感じだな」
「アンタ折ってる指の数が尋常じゃねぇぜ?」
「ハハハ」
「長続きしたためしはないのか?」
「元親とは長かったな。ただ向こうは陸には長くいられない職についてしまったし」
二人とも途中で彼女が出来てしまったから。と、さらりと言う。そこで政宗は気がついた。
「何とも思わなかったのか?」
「うん?」
「どっちか先か知らねぇ、まあどうせ鬼のオニイサンの方だろうが、別れるってなった時に」
「うーん・・・あの頃と違って死に別れじゃないと思うと、大概どうでも良くなってしまってなぁ」
菩薩の様な笑みを浮かべられ、政宗は絶句した。まあ、これが家康の恋愛関係に関する駄目っぷりを裏付ける最大の要素なのだろう。
そのハードルの低さをどうにかしろと瞳で語ると、家康はますます笑みを深くした。こういうツーカーで心が通じる場面があると、ついつい政宗はそれだけで心地よくなって家康を許してしまう。どっちもどっちだった。
「で、アンタの一番は?」
「よしてくれ独眼竜、そんな野暮な話・・・」
「是非とも聞きたいね、アンタのNO.1ってやつを」
それとも無理矢理聞いた方がいいか?と笑みをちらつかせながら凄む。
返ってきたのは意外な人物名だった。
「・・・。・・・真田だ」
政宗の中で怒りよりも先に驚きが来た。
「What!?あいつともヤってたのか!!?」
「・・・信玄公の3回忌の後に、な。ちょっと連絡をとって食事に行ったんだ」
「酔った拍子か」
「いや。二人とも怖いくらいに素面だった」
家康の瞳が回想する。
「特に会話が盛り上がったわけでもない。ワシと真田が話すときは・・・信じられないかもしれないが、すごく静かなんだ」
「ああ、知ってるよ。今でも信じられないけどな」
政宗は吐き捨てた。
政宗の知る真田幸村という男は酷く熱い。すぐにその魂を燃え滾らせ、あたりかまわず咆哮する。全身でいきり、全身で落ち込む。そういう男だ。
だが、そんな幸村が家康を前にすると鏡を見せられているみたいに黙り込むのだ。鏡面の向こう側に語りかけるなど、狂気の沙汰といわんばかりに。
「で、当たり前に真田はワシの部屋までついてきて、当たり前に上がって・・・」
「事に及んだ」
冷たい断定に、家康は黙ってうなずく。
「・・・・・・・・それのどこが良かったんだ?」
全く理解できない。と顔中に書いて政宗は家康を見る。驚いたことに家康の顔には羞恥の朱が混ざっていた。幸村との床を思い出してこうなったらしい。
「あの、な・・・」
非常に歯切れ悪く家康が告白する。
「ワシ・・・その、」
「Hurry up,ちんたら喋ってると夜があけちまうぜ?」
「ま、えからが好きなんだ」
「そうなのか?」
「ああ」
政宗は心の中でガッツポーズした。
「で、一夜の過ちって大体前からなんだよな。初めてだから」
「あ、ああ」
「色んな男に挿れられてきたが・・・真田が・・・一番――――」
恥ずかしい・・・!とばかりに顔を覆う。肉ダルマの野郎がやっていいポーズではないがなんとなく様になっていた。15の乙女のように口元に手を当てながら、家康は続けた。政宗の表情などもう視界に入っていない。
「一番――――――獣めいていた・・・」
「・・・。・・・」
「あー、ワシこれ言うの初めてだ。すごい恥ずかしいぞ・・・」
実際、滅茶苦茶恥ずかしがっている。しかし、とぎれとぎれに言葉は発せられる。
「AVとかにある無茶苦茶にしてほしいってのじゃないんだ―――。寧ろ、挿れられてる時って、いや、実際は最中ずっとか。ワシ、喋れないんだ。声もあまりあげられなくて・・・」
「いろんな人を不安にさせてしまう」と頬に影を落とす。そして、言葉をまた選ぶ。慎重に、絶妙なその感覚をつたえようと。言葉を発する。
「・・・・」
余すことなく全てが政宗の心を貫き、抉り、何かを注ぎ入れた。
「名前を呼ぶとか、気の利いた事を言うってことが、出来なくて」「真田も、そうなんだ」「真田が動いてる時、身体を貪られている感じがすごくして」「結局ひと夜のうちに3回やったんだが」「全部前からでな」「ずっと下に組み敷かれてた」「まるで肉食動物にくわれるようでな」「動き方もそれとなく似てるよ」「挿れられてる間ドキュメンタリー番組とかにある虎の狩りを思い出したよ」「今のワシ、あの喰われてる鹿と同じような顔をしてるなって」「いつも最中に、何かほかの事を考えてしまうんだが」「あの時、自分が捕食されていると連想したら――――」
「――――――――身体が疼い」
言い終わる前に政宗が家康を組み敷いた。
丁度黒豹が獲物にとびかかるように。しなやかに、力強く。
先ほどまでとは打って変わった態度でベッドに沈める。
「―――どくがん」
「Hush」
黙れという命令が、キスを落とすついでに囁かれた気がした。
(獣はそんなこと言わない、か)
家康はわざと逃れるように顔をそむける。
空いた首筋を唾液たっぷりに噛みつかれ、たまらないとばかりに背をそらした。
家康さんの二人目はお好きな人を補完して下さい。マイナーCPの方がしっくりしますな!!\(^o^)/
ソフトマゾやすさん書くの楽しかったー
PR
この記事にコメントする
カレンダー
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
リンク
フリーエリア
最新TB
プロフィール
HN:
そぼ
性別:
非公開
ブログ内検索
最古記事
P R