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やっさんドマイナー祭りはじめます。
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本当にありがとうございます。
というわけでやっとあがりです。



 びり、と身体に電気が走ったような錯覚を覚える。細胞という細胞が震える。いわゆる、虫の知らせという奴だった。

「三成?」

 平生を務めて家康は尋ねる。次の言葉を続けるのが怖くて、沈黙に逃げる。ただ、足幅を整え三成の出方に備えた。
 三成とて刀の使い手である以上、家康の行動の意味など即座に理解する。不信の証ともとれる振舞いに、青筋だった。

「貴様・・・!!」
「だってお前がおっかない顔するから!!」

 なんて、ヒステリックに今の顔で言われれば三成は殺気を引っ込めざるを得ない。先ほど全身全霊で拒絶され、今にも獣に襲われそうな心もとない顔を浮かべられてなお強硬に突っ走る根性は三成にもなかった。
 それでも、足は止めない。
 家康が息をのんだ。

「三成!!」

 二度目の絶叫こそ堪えたが、恐怖で声が裏返ってしまっている。呼吸の仕方を忘れてしまったように立ちすくむ家康を見て、三成は本心から尋ねた。

「何を恐れている?」
「・・・・。・・・・・」

 長い沈黙の後、家康は正直に答えた。

「――――・・・お前」

 三成の目が見開かれた。泣き出しそうなその顔に、家康の胸にも熱いものがこみ上げる。

「何故だ?」
「―――毎夜、女になってお前に犯される夢を見た」

 普段だったらあり得ないと笑うだろう。しかしどうだ。目の前の身体は、紛れもない夢の姿だ。今が夢なのか、それとも現なのか。そんな馬鹿げた問いも投げかけたくなるというものだ。
 三成の眉が不審をあらわにする。一瀉千里、家康は口を閉じようとしない。

「夢の話だけだと思いたくて、何度もお前を試す真似をした。現実のお前は、そんなこと絶対しないと、馬鹿みたいに信じてたんだ。守ってくれてるなんて、夢まで見ていた」

 過去形で言葉をしめたことに、誰でもない家康自身が身を裂かれたように顔をしかめた。一方の三成の表情は硬い。どんな顔をすればいいのか、分からずにいる。
 身体を駆け巡る激情が、何たるかも形容できずにいた。

「・・・何を」
「でも、お前だって男だし・・・。そうだよな、わしの配慮が足りないのが・・・」
「何を言っている、貴様!!」

 両肩を拘束され、家康は絶叫しそうになった。
血眼になった双眸に睨み殺されれば、フラッシュバックしてくる悪夢にがくがくと身体が震えだす。
 「嫌・・・」なんて、蚊の鳴くような声で懇願するが、あっという間に怒号にかき消されてしまった。
 鬼のような剣幕で三成が叫ぶ。

「貴様こそいい加減しろ!貴様、私は貴様が丸腰で女だから犯すほど下劣な男だと思っているのか!!?」
「・・・」

 頷いたら最後、細くなった首はあらぬ方向にへし折られるだろう。三成の視線から逃れることもできず、家康はただ至近距離三成を見つめる。激昂した心の奥に埋まっている、三成の真意を汲み取ろうと勇気を振り絞っていた。

「誰がそんな下種な真似をするか!これ以上の侮辱はない!私を拒否した揚句、そんな戯言を抜かすのか家康!!!」

 話についていけない家康は目を白黒させてしどろもどろに口走った。

「だって・・・お前・・・実際わしのこと」
「好きだ」
「え?」
「好きだ!愛している!!これで満足か!!!?」

 確かに家康の耳は二つ付いているが、聖徳太子のように機能するわけじゃない。キレられたという日常茶飯事すぎる事実と告白されたという衝撃的な事実混ざり合い、結局家康は三成の拘束の下阿呆面で黙り込んでしまう。
 家康が三成の言葉を飲み込みきるまで、あたりには三成の荒い息使いしか聞こえなかった。「えっと・・・?」と滝の様な汗を流しつつ、情けない声で家康は切り出した。

「・・・つまり・・・?お前は、わしが男だろうと女だろうと・・・?」
「・・・。・・・」

 自分が何を言ったのか段々実感がわいたのだろう、三成はぶるぶると身体を震わせて真っ赤になっている。
 でも家康は勘弁してやらなかった。真剣という二文字を瞳に浮かべ、

「・・・頼む。混乱してる。言ってくれ。三成」
「・・・・。・・・・あ、愛している!」
「ぷっ」

 噴き出した。笑っちゃいけないと我慢する力が変に働いて盛大にむせ込む。
 三成の怒りは火を見るより明らかだ。己の拘束を逃れた家康に

「家康ゥゥゥ!!!」

 なんて、絶叫傍ら迫るのだが、なんと家康の拳が飛んできた。

「!!」

 巷で流行りのデレツン反応に三成はついていけない。先ほどのマジ失笑といい、よもやまさか失恋かという、三度も愛を叫んだ手前一番避けたい危惧に身を強張らせた。

「わー、すまんすまん!」

 家康の明るい声が飛ぶ。

「いつもみたいに肩を組もうと思ったら身長が足りなかった!!」
「貴様、」

 しらじらしい言い訳に三成が牙をむく。本当なんだ信じてくれ、と上目遣いに目端の涙をぬぐう家康の顔に、ぴたと動きを止めた。
 顔が赤い。笑いすぎというわけではなく、赤い。三成はこの笑い上戸の反応をよく心得ている。家康はおかしいと肩を震わせて笑う。笑い顔を見られまいと手で目を覆う。何より朗らかな笑い声は隠しきれるものじゃない。正直、何度神経を差奏でられたか知れない笑い方だ。
 今の家康の笑みは、はにかみに近い。目を合わせれば頬の茹で蛸具合に拍車がかかる。
 なんだかこっちにまで熱が伝染ってくるようだった。

「家康っ」

 途端に泡食ったような声を出す三成を丸無視して、「しょうがない、気は進まないがこの姿なら絵になるだろうし」と家康は手を伸ばした。
 家康の方から近づかれて、どうすることもできない三成の腕は何だか無様な状態のまま固まっている。がら空きになった脇から手を通すと、家康は三成の背に腕をまわしてその身体をそっと三成に委ねる。
 照れた声で、家康が三成に囁いた。


「・・・どうしような、三成」

 今夜は眠れないかもしれない。

 


 まずは一言。おそまつさまでしたー。ここまでお付き合いいただきありがとうございます。けじめつけるとか言っといてから長々が書いちゃってすみません。なんか来年の今頃後悔に泣いてそうな気がする、自業自得だwww

 眠れないかもっていうか眠れなくて朝になっても♀のまま、そこを官兵衛に見つかって泥沼な展開まで考えてたけど丁度いいオチが見つからなかったのでオールカット。ごめん官兵衛。

 ややギャグ、ややシリアスに勘違いからすれ違いまくる▽▲が書きたくてここまで暴走。あと信じてたのに裏切られた家康verやってみたかったの、うんそんだけ。丸く収めるために▽のコミュニケーション能力が上がってしまって半分キレてるだけの常識人にorzzzz夏休み中に挫折した直球告白シーン書いたらこっちが恥ずかしいww思わずのけぞって後頭部壁にうった痛いwwww

 とりあえず▲の場合「許さない!」にはならず(なったらなったで愉快だが)、自分にマインドコントロールかけるんじゃないかなーと妄想。とにかく責めるのは相手じゃなくて自分。3でも最後まで三成をフォローしまくる家康さん、・・・もうちょっとフィルターを外そうか。▽はストーカーって断言しちゃってもいいと思うお

 

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