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誕生日終わっちゃったからなぁ(´・ω・`)
「同じクラスなんだから仲良くすればいいじゃないか!」
フリルとリボンがふんだんにあしらわれた衣装をはためかせ、竹千代は戸棚の方に指を振る。勝手に飛び出した薬箱からガーゼと消毒液を取り出す。無理矢理三成をベッドに座らせると、ちょっと雑な手つきで三成の口元にそれをおしあてた。
「―――っっ、もっとやさしくできないのか!?」
「出来ないな。ワシ今怒っているし」
出会ったころは散々抵抗されものだが、三成は当然という顔でそれを受けている。それが三成の最大級の甘えだということを知っている家康は緩みそうになる頬を戒める。
前世は女だったと言われても頷いてしまう。こんなんだから『貴様には素質がありすぎると』とあまり嬉しくない評価をもらってしまうのだ。
(ワシだって十分恥ずかしいんだがな・・・)
魔法少女はそこまで社会に認識されていない。まあ、誇れる職業ではない事も確かだ。大学の新歓でバレようものなら登場シーンのデモをやらされて大恥をかく事間違いない。それくらいに珍しい職種だった。
ぽんぽんぽん、と頬の痛々しい傷を消毒しながら竹千代の奥で家康は考える。その思慮深い表情が表に出てしまっていると気づかず、黙っていれば滅茶苦茶な美人に分類される三成の眼鼻立ちを見ていた。
(整ってはいるんだけど、三成は魔法少女―――って感じじゃないよなぁ)
この世の男は魔法少女と言うレンズを通してみると四つに分けることが出来る。魔法少女の世話になった者、魔法少女として思春期の男子を世話した者、どちらも経験した者、どちらも経験しなかった者。
最近は家庭教師が幅を利かせるようになったため、魔法少女自体なかなか雇い主が現れない。大体、魔法少女は男子高校生がやる短期アルバイトなので、人材のローテーションが馬鹿みたいに早い。研修をはじめとした人材マネジメントもとても面倒くさい。
だから、家康の様に第三グループ、かつて魔法少女と土日祝日の午後を過ごし、今魔法少女として大豪邸の応接間に立つものは極めて希有の存在であった。
(元親だったら、三成を政宗と仲良くさせることが出来たんだろうか・・・?)
イカリングを振り回しながら「おうおうおう邪魔するぜ!」と真っ赤な衣装をはためかせ登場した可憐で豪快な魔法少女を、家康は今でも覚えている。もう立派な社会人になってしまったが、元親には感謝してもしきれない。あんな魔法少女になりたいと、思っている。
だというのに現状はどうだ。
「竹千代・・・」
「え?あっ」
心臓を直につかまれたような感覚が襲う。いかん、と身を引こうにも遅かった。
わざとフルネームで呼ぶ時は三成が欲情している証拠だ。今までもにたにたと笑いながらぱいたっちをおねだりされたことがあるが、この少年はどこまでも素面のままでスイッチを入れる。厄介きわまりない。
三成の手など余ってしまうほど腕っ節のたくましい家康ではあるが、今は枝のような少女の細腕を掴まれてしまっている。ブラウス越しに三成の手の温もりが伝わってくる。
「―――んっ」
生理反応として竹千代の身体は微かに疼いた。
舌がもつれてしまいそうになりながら、竹千代は胸に顔をうずめてこようとする三成を拒む。
「馬鹿、やめろ!駄目だって何度言えば―――っ!!」
「何を言っている、貴様は私と共に堕ちるためにここにきたのだろう?」
「違う!!」
これは健全な小学生相手のお仕事だ!どこの世界にドラえもん相手に盛るのび太がいる!!?といろいろ墓穴な突っ込みを堪えて、必死に抵抗を試みる。
確かに小学生ならともなく、野郎の部屋にこんな奇妙な格好の美少女が現れたらヤることはひとつだろうな、と同性としての同意も忘れなかった。10歳ならともかくこの年ならさすがにAVの一本くらいは経験済みだろう。それが健全な男子中学生というものだ。
(どうしよう・・・)
葵の極み(ティロ・フィナーレ)という名の魔法で問答無用に吹き飛ばしてやってもいいんだが、その後が怖い。何でも家康を三成にあてがった大谷という男はあの毛利と知り合いらしい。古人いわく類は友を呼ぶ。
三成は既に息が荒くなっている。もともときつい印象を与える目も据わってきていた。
「前はすんなり股を開いたくせに。その純白の衣装を私色に染められていじらしく啼いたのはどこの誰だ?」
「こら待てワシがいつ身体を許した!?脳内妄想を現実世界に持ち込むな!!これだからリア中は!」
とうとう我慢できずに声に出して罵る。もう少しで神々の谷に顔をうずめられるというのに。三成はせめて匂いだけでもくんかくんかしておこうと鼻を鳴らしながら「黙れ。貴様が言うな。全身脳内妄想の権化が」という。極めて冷静に。だからいけない。
「ワシだって好きでこんなかっこ・・・」
ぐぐぐぐぐぐ、と押され気味の竹千代はつい家康としての本音を漏らしかける。そこではっとなった。
いかんいかんいかん、ワシは子どもに愛と希望と勇気を授けに来た魔法少女だ。元親、いや、姫若子だってしょっぱなから魔法少女の正体を「俺実はそこの実業高校の2年何だけどよぉー」と盛大にネタばらししてくれてイカリングで家半壊させて毛利との決闘に何度か曳き連れ回されしかもワシが変身できるように修行に付き合ってくれたじゃないか。半分攫われるように毛利に雇われ、三成との素晴らしい絆を導いてくれた元親にあわせる顔がない。
ワシもあれくらいの夢を、希望を、三成にも見せなくてはならない。
(だってワシ、―――魔法少女だから!)
キリッ!
中途半端に職人意識を思い出したらしく、凛々しい表情を一変させると竹千代は小首をかしげて三成に話しかけた。
抵抗するからいけない。弱々しい声を挙げると、腕にこもった力が少しだけ緩んだ。
「ワシが・・・好きなのか?」
「なっ!!」
何を言っても所詮は初心な14歳だ。惚れた脹れたの話には過敏すぎる程に反応する。
言っているこっちも恋愛には疎くこの手の話題は出来れば避けたい17歳だが、ままよとばかりに竹千代は愛について問いかける。
「三成、お前もワシも今からお前がやろうとしている行為の結果に生まれてきたんだ。もう、お前くらいの年なら知っているだろ?戯れじゃないんだ。本当に相手が好きで、だから・・・」
慣れない言葉に喉が渇く。普段だったら相手が子どもなので超自然的な概念(魔法の世界でマギカがぽぽぽぽーん!)でなんとか丸く収まる話も、14歳には通じない。
自然と顔が苦しそうになる。自分よりも細い肩を震わせて鼻先がくっつきそうな距離で瞳を眇める竹千代に、三成が何を思ったかは想像にたやすいだろう。
「竹千代!!」
「――――・・・」
自分が今何されているかより先に、あれ、三成ってこんなに力あったんだ。という変な感想が家康の中を駆けていった。
柔らかい胸越しに早鐘のようになっている三成の鼓動が聞こえる。つられてこっちの身体も強張るようだった。
「そうだ・・・。・・・好きだ」
「え?」
耳元でささやかれた言葉に、竹千代は丁度鏡に映っている自分の呆けた顔を捉える事が出来た。今までも何度か「ちよちゃん、大好きだよ!」と照れくさそうに囁いてくれる男の子たちはいた。だが、これは別次元だ。14歳の一世一代の告白だ。同い年くらいの美少女の正体が17歳の筋肉たくましい男子高校生だと知ったら・・・!と家康は目の前が真っ暗になるのを感じた。
どうしよう、どうしようと本物の少女にでもなったような気弱な声が口から洩れそうになる。
言うべきか。言うまいか。
時間は待ってくれない。
このまま黙っていると童貞より先に処女をなくしてしまいそうだ。
(おいおいおいおいおい、)
全く洒落にならないぞそれは!!!!
腰のあたりにあるスカートのリボンがほどかれるのを感じて、家康は心の中で絶叫した。
葵の極みと書いてティロ・フィナーレと読むとかなり厨二調につぶやいてましたサーセン。
ちなみこれ元ネタはM城O太郎先生なので、あああんらめええ、ちよのぷりぷりおまんちょぺろぺろしちゃいやあああんみちゅなりそこばっかりいきらああいみたいな展開普通にありです。
最初はやる気だったんだけどなぁ(´・ω・`)R18というのも面倒くさくなるし、年かなぁ・・・
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